第30話 スズメバチの退治法

電車に乗って吊革につかまって外をぼんやりと眺めていました。ふと何かが視界を横切ったなぁと追いかけてみると、スズメバチが飛んでいました。

「なんで電車の中にスズメバチが…?」

車内の人たちが騒ぎ始めて、スズメバチの様子をうかがっていると、なんと出入りする扉の上のあたりに巣があるじゃないですか。

「ススメバチの巣が車内に!!これってどうすればいいの?つか、とりあえず電車の外に捨てなきゃ!!!」
「でもどうやって退治すれば…」

こんな感じでみんなで騒いでいると、隣にいた相方が

「普通はな、ヒ素系の化学物質とウレタン樹脂を混ぜたエサを与えんねん。そしたらこれをハチが巣に持って帰って保存すると、ヒ素の毒が回って、巣が丸ごと全滅するねん。あと、ウレタン樹脂が巣をコーティングしてくれるから、ボロボロと崩れたりせずに取り除くことが出来るねん」
「そういうものなん?」
「うん。ほら、こうやったら簡単に取れるやろ?あとは裏もちゃんとした方がええねんけど、今回は面倒やからこのウレタンで覆ってまうね」

と、あっさりと取り除いてしまいました。

 

この話を起きた後、相方にしたら

「スズメバチは~、軒下とかに巣を作るのもおるけど、地面の中に作るヤツもおるしな~。踏み抜いたりとかしたら大変やねん。つか、ヒ素とかそんなもんは使わんわっ!!!」
「えー、だってあんなに夢の中ではウンチク語ってたやん」
「いやいやいや、人を勝手に変な人にせんとって!!」

と、文句を言われてしまいましたよ…。うーん、相方ならスズメバチだろうがなんだろうが、退治方法を知ってそうな感じがしてたんだけどなぁ。