宇宙戦艦ヤマト

1.もしもデスラーが立派な戦略家だったら

 デスラー「何、十日前に冥王星前線基地が全滅しただと?何故私に知らせない?]
ヒス「はあ・・・つまりあまりいい話ではありませんし・・・・・・総統のお耳に入れる程もないと私が・・・・・・」
デス「ヒス、一体お前は何ガミラス年私の副官をやっておるのだ?地球最後の戦艦があの太陽系から離れた今、一気に総攻撃をかけて地球を奪うチャンスではないか!」
ヒス「おお、なるほど!それでは早速艦隊の出撃準備を致します。」
デス「うむ、こんな年老いた星は捨てて、さっさと移住してしまおう。」
ヒス「ところで、ヤマトは一体どうなさいますか?」
デス「放っておけ、どうせ何もできん。」
こうして地球はガミラスの手に落ち、ヤマトは帰るべき星を失ったのでした。

 

 

2.もしもスターシァがとんでもない女だったら

 スターシァ「守!」
守「スターシァ、お別れだ。」
古代守はタラップを駆け上がった。そして弟進の隣に立ち、おもいっきり手を振った。
守「スターシァ、君の事は忘れない(夢でうなされて)。さようならぁーっ!」
青いイスカンダル星を見ながら古代守は呟いた。
守「あー、やっと解放された。この半年は地獄だったもんな。あんなんと二人きりで・・・」

3.白色彗星

 真田「見たまえ古代。これが突然三日前から見え始めたんだ。」
古代「どこにあるんです?この光球は?」
真田「現在太陽系外一〇〇〇パーセク(三二六〇光年)、六〇万宇宙キロの位置にある。」
島「突然見えだした理由は?」
真田「加速して太陽系に迫り、前面に発光ガスを伴った動力波が発生しているからだ。今スクリーンに拡大投影する。」
古代「これは彗星じゃないか!しかも大彗星だ!」
島「こいつは今、どこかの太陽系にいるんですか?」
真田「いや・・・。なんでだ?」
島「だってこいつ尾を引いてますよ。」
真田「そういえば・・・・・」
三人「・・・これは怪しい!」
古代「ところで真田さん。こいつのスピードはどれくらいなんですか?」
真田「一日一万宇宙ノット(宇宙キロ/DAY)だ。まあ、五〇億四九五〇万km/秒だな。」
島「ますます怪しい。光速度不変の法則を完全に無視している。」
古代「まったくだ。まるで真夏のくそ暑い日に、上下とも黒のスーツを着、黒い帽子を被り、さらにはサングラスをかけて尾行をしている探偵ぐらい怪しい。よし、明日の防衛会議にこの事を提出しよう。」
翌日、防衛会議に於いて白色彗星破壊命令が採択され、その2週間後、地球防衛艦隊の奇襲攻撃により、彗星は完膚なきまでに叩き潰された。

4.もしもスターシァがとんでもない女だったら 2

 デスラー「ああ、なんという事だ。イスカンダルが軌道からはずれてしまった。」
タラン「総統、スターシァがまだ残っておりますが一体如何なさいますか?」
デス「うむ、一応通信回線を開け。」
スクリーンに映し出されるスターシァ。
デス「スターシァ、イスカンダルはもう駄目だ。私の艦隊に乗り移れ。」
スター 「いいえ、私はこの星と運命を共に致します。」
スクリーンから消えるスターシァ。
デス「仕方がない(良かった)。私の艦隊が気に入らなかったようだ(来られたらかなわん)。地球にも念の為に通信を入れておけ。」
数日後、イスカンダルを追尾していたデスラー艦隊にヤマトが追いついた。
デス「久し振りだね、ヤマトの諸君。」
古代「うむ、デスラー。ところでそちらはどうするつもりなんだ?」
デス「勿論無視するのさ。何度通信を入れても同じ返答しか返って来ないんだ。これ以上義理立てする必要もあるまい。」
こうしてスターシァはイスカンダルと運命を共にしたのだった。