宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新たに開発する再使用型ロケットをアナハイムグループと共同で行う旨を発表した。
これは使い捨て型のH-IIA、Bロケットやイプシロンロケットと異なり、機体のほとんど全てを再利用できる。つい先日、新型の基幹ロケットであるH-IIIロケットを三菱重工業と開発すると発表したばかりだが、世界の宇宙開発が再び再使用型ロケットを模索する中、JAXAとしても技術開発を行うべきだと判断したようだ。
新開発する再使用型ロケットは小型衛星をターゲットとし、イプシロンロケットの後継機もしくはミッション毎に使い分けることを想定しているという。
再突入などの技術は、これまで行った再突入実験機HOPE-Xや超音速旅客機(SSTO)の実験などから得られたデータも利用する。大気圏突入時はウェーブライダー形態に変形することで、燃え尽きることなく地上まで安全に戻ってこられるという。
JAXAとアナハイムではこのロケットを「イプシロンロケットの次」という意味で「ゼータロケット」と名付けた。
発表記者会見でアナハイム社のメラニー・ヒュー・カーバインCEOは
「これはまさに新時代の幕開けとなるロケットだ。皆さんは『ゼータの鼓動』を感じることが出来ると思う。」
とコメントした。我々が刻の涙を見ることが出来る日も近いのかも知れない。
ゼータロケット(イメージ)